【看護師のリアル転職体験談 29】一般病院内科看護師から企業看護師へ
2018年11月5日
1.末永く働ける看護師へ
今回が3回目の転職でした。新卒で総合病院に就職をして、看護師として独り立ちしたころに初めての転職をしました。結婚が決まり、他県へ引っ越すことになったのです。他県の総合病院に転職が決まりました。2度目の総合病院で前回同様に内科病棟へ配属されたこともあって、2つの病院を比べることができました。
同じ処置でも微妙にやり方が違うので、いろいろと勉強になりました。この転職で、大きく成長できたと思っています。そして看護師としてずいぶんと自信がつきました。そんなときに、妊娠をしました。産休を利用したあとに職場復帰。外来に配属されました。
しかし、月に数回は当直をこなさなくてはいけません。子供が小さいことで最初は配慮をしてもらっていたのですが、いつまでも甘えているわけにもいきません。両親や親類が近くに住んでいたわけでもないので、仕事と子育ての両立が難しく、2人目を妊娠したときに退職することにしました。
出産後、落ち着いてから自宅近くの一般病院で夜勤の無いパート勤務の仕事を探すことができました。それが2回目の転職です。責任が軽く、勤務日数も制限していたので、育児も精一杯がんばることができ、両立ができるという点では満足をしていました。
しかし、責任が軽いということは、それだけやりがいも少なくなってしまうものです。総合病院で働いていたころのように、責任をしっかり果たしながら働きたいと強く思うようになりました。子供は順調に大きくなっていますが、夜勤をするのはまだ難しいことには変わりありません。いろいろと自分なりにリサーチをしながら、先のことを考え始めました。そして、縁があって、企業看護師として働く運びとなったのです。
2.前の病院を退職してから、新しい病院に転職するまでの流れ
STEP1:情報を集める
とにかく、インターネットを利用していろいろなことを調べました。子育てをしながら、看護師としてのキャリアを積むにはどうしたらよいか?夜勤は難しいけど看護師としてしっかり責任ある仕事に就きたい!そのために、まず、転職サイトに登録をしました。
病院とのコネクションがあると思ったのと、これまでに紹介した看護師からの情報があるだろうと思ったのです。よりリアルな情報が手に入ると考えました。
STEP2:転職先を絞る
夜勤がなく、看護師としてのやりがいを求めると、おのずと職種は限られてきます。病院では外来勤務がほとんどになってしまいます。私自身は外来勤務に魅力を感じないので、除外をしました。
そして、たどり着いたのが、企業看護師です。企業看護師として働いた経験はありませんが、インターネットで調べてみると、興味深く感じました。今は企業も職員のメンタルヘルスに気をつけなければならない時代になっていますし、需要もそれなりに高いと思ったのです。自分自身でもある程度の勉強もしました。そして機会を待ちました。
STEP3:面接を経て採用決定
登録した転職サイトには企業看護師に絞って、お願いをしていました。自分でもインターネットや新聞の折り込みなどできるだけ求人がないか、探していました。そこへ、転職サイトから連絡がありました。すぐに申し込み、書類選考には通過をすることができ、面接の運びとなりました。20人ぐらいでしょうか、簡単な常識問題のテストを受けたあとに、面接がありました。その後、企業から直接に連絡をいただき、2次面接に行きました。そして、最終連絡で採用を言い渡されました。
3.転職してみて感じたこと
どんな職場でも働けるなんていう看護師は新卒ぐらいではないでしょうか。長く生きていると、家族ができたり、健康問題が生じたり、子育てや介護など、何らかの事情が出てくるものです。自分が働ける条件で仕事をしようと思ったら、そういった条件に合う仕事をどれだけ見つけることができるかに尽きると思います。
つまりはしっかり情報収集をして、自分の希望する求人の情報をいかに手に入れるかということが大切だと感じました。そういった意味では転職サイトはとてもありがたい存在です。自分の条件をしっかり伝えておけば、それに合った求人をエージェントが見つけてくれるからです。できるだけ条件はきちんと伝えることがポイントです。
4.転職してみて「良かったこと・悪かったこと」まとめ
◎良かったこと(1):給料が増えた
転職前はパート勤務だったので、それに比べると給料はずいぶんとあがりました。総合病院で勤務していたころより高いと思います。仕事にもやりがいを感じていますが、夜勤をしていないのに、それなりの給料をもらえることも、やりがいにつながっています。
◎良かったこと(2):待遇が良くなった
大手企業なので、福利厚生がしっかりしています。リゾートクラブなどの保養所は看護師も一職員として利用できるので、ありがたいです。年金もしっかり収めることができますし、健康保険も安く利用できるなど、待遇が随分と良くなったと実感しています。
◎良かったこと(3):休日が増えた
基本的に土曜日、日曜日、祝日は休みです。お盆休みもしっかりありますし、ゴールデンウィークや年末年始のお休みもあり、総合病院で働いていたころよりも休みは多い気がしています。夫は別の企業に勤めていますが、休日はほとんど一緒です。
旅行に行くからわざわざ休みを申請するという手間が省けます。家族とはこれまで通りに一緒に過ごすことができるので、助かっています。
△悪かったこと(1):通勤時間が長くなった
企業看護師にしぼって転職先を探していたので、どうしても電車通勤になってしまい、通勤時間が大幅に増えました。末永く、やりがいをもって働くために、多少の犠牲は仕方ないと思っています。子供たちは給食がでますし、私や夫は社員食堂を利用しているので、今のところは1時間早く起きるだけにとどまっていますが、学校給食がなくなると少し怖いです。
△悪かったこと(2):一人で過ごせる時間が減った
前回は子育てのために、パートで働いていたので、子供が学校に通っている時間は一人で過ごす時間もありました。その時間が完全になくなってしまいました。仕事が休みの時には決まって、子供や夫も休みであることがほとんどですから、一人の時間がほとんどありません。たまに、夫が子供たちを連れて公園に行ったり、スポーツ観戦に行ったりするので、そのときが唯一の貴重な一人の時間です。
△悪かったこと(3):残業時間が増えた
意外に残業が多いので驚いています。特に健康診断の時期は大忙しです。忙しい時期は残業するだけでなく、年休も取れないです。風邪もひいてはいられないので、体調管理にも気をつけています。
5.産業看護師でこのまま定年まで働きたい
夜勤はできないから病院で働くのは難しい…でも、やりがいのある看護の仕事をしたい…。そうして結局、企業看護師にたどり着きました。パート看護師で働いていたころに比べて、働く時間は長くなりましたし、忙しい時期には残業もあるのですが、やりがいを感じながら仕事ができて、満足しています。これは、じっくりと情報収集ができたからこその結果だと思っています。
また、企業看護師として働いていると、病院とはまた違った視点が必要となるので、まだまだ勉強不足を感じることが少なくありません。これから定年まで勤めあげるつもりなので、しっかり学んでいくつもりです。どれだけ仕事が忙しくても、週末や祝日は必ず休みですから、家族との時間は大切にでき、私にとっては理想に近い仕事です。
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