「年収103万円の壁」配偶者控除 5つの見直し案

どうなる?「配偶者控除」

年収が103万以下だと、税負担が軽くなる「配偶者控除」。
多くの専業主婦(主夫)やパート等で働く人が、働く日数や時間を制限しているのは、これが理由です。
この配偶者控除について、2014年11月7日の政府税制調査会の総会で見直し案がまとめられ、新たな5つの案が具体的に示されました。

配偶者控除の見直し案5パターンとは?

このたび、配偶者控除の見直し案として、次の5つのパターンが具体的に示されました。

配偶者控除の廃止
所得制限の導入
夫婦の所得控除を一定にする
夫婦の税額控除を一定にする
新たな「夫婦控除」への転換

単に配偶者控除が廃止されれば、専業・パート主婦世帯は増税になりますし、所得制限を導入すれば、高所得世帯が増税に。
さらに夫婦の収入差によって、パート主婦世帯や高所得の夫のいる世帯が増税になるなど、それぞれの選択肢にはそれぞれの課題が浮き上がってきます。
そんな中、新しい「夫婦控除」は、やや期待できそうな案といわれています。

配偶者控除の代案「夫婦控除」とは?

このたび新たに提案された「夫婦控除」とは、夫婦の所得に対する控除を上乗せするなどして税負担を軽くする制度。
共働き世帯や、子育て世代の夫婦への配慮が利いています。
夫婦であることが条件なので、経済的に厳しいという理由で結婚をあきらめるカップルにとってはメリットがあります。

しかし、配偶者控除とは根本的に異なることから、なかなかすぐにはうなずけないところはあります。いずれの案も、まだまだ議論の余地はありそうです。

見直し案に強く反発する母親たち

この動きに対して、配偶者控除の見直しについて、最も大きな影響を受ける子育て中の女性たちは…

「保育料が高くて二人目を産むなんて考えられない」
「二人以上保育園に預けると、月に10万前後かかる現状で、バイトが必要」
「年収103万円を超えないようにセーブして働いているけれど、保育料をまかなうのにギリギリの状態」
「うちの自治体は補助金が少ないから、やっぱり育児費は稼がないと…」
「配偶者控除がなくなって働く時間が増えれば、子供との時間が減る。育児と両立は難しい。」

などの声が上がっています。

年収103万円の壁を超えないように、働く時間をセーブし抑えている反面、保育園料が高いことなど、生活費・教育費とのアンバランスさに戸惑っています。
教育費を増やそうとして多く働こうとすれば、当然家事や育児に負担がかかってくるので、また違う方面で問題が生じます。
子育て世代からすれば、国は財源を確保することばかりに傾倒しすぎていて、現状を何も分かっていないという印象。
「子供の預け先の整備が先!」と強い反発の声もあります。

加速? 凍結? 今後の議論の行方は…

2014年12月14日、衆議院の解散総選挙が行われた結果、自民党が圧勝。
自民党の公約には、この配偶者控除に関する言及はありませんでした。
子育て層の票を失う可能性が大きいため、意図的に明言を避けたとの見方もあります。

議論の行方は不透明な部分が大きいですが、子育て世代の声に、より耳を傾けることが必要なのは間違いないでしょう。今後も注意深く動向を見守りたいですね。


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