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看護師の転機とは?身につけておくと有利な看護技術
公開日:2017/8/4
最終更新日:2022/3/3
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看護師として働く上で看護技術の向上は避けても通れない道ですよね。採血が得意な人もいれば苦手な人もいますし、同じ看護でも得手不得手や質の違いはあります。看護師のみなさんに得意な技術を聞いてみました!
【その他の例】
足浴、手浴、洗髪。ツルツルになったときの爽快感!
患者さんや家族の話を聴く
シャント穿刺
急変時の対応!
摘便
書類制作と書類チェック
我ながら惚れ惚れするオムツ交換。誰より手早く丁寧に、交換時に陰部洗浄する際もシーツ汚染はあり得ません(^ ^)
出典:ナース専科
点滴・採血・注射は頻度も多いのでやはり得意になる方が多いようですね。その他の中では「摘便」を上げる人が多かったのが印象的でした。
突然話は変わりますが、人間は生きていると、さまざまな転機を迎えます。看護師に訪れる転機を迎えたとき、どのような選択肢があり、より良い選択をするためにはどのような看護技術を身につけているのが賢明なのでしょうか?
ここでは、
- 看護師の転機と身につけておきたい看護技術
- キャリアのために有効な資格
について紹介しています。
目次
目次
1. 看護師も結婚は転機! どんな技術が役に立つ?
結婚は、看護師に限らず誰にとっても大きな転機といえます。特に女性は、家事や出産、子育てなどいろいろなことを考えなければいけません。昔は結婚すると退職する女性が多かったのですが、今では結婚をしても、仕事を続ける女性が増えています。
結婚が視野に入った場合、どのような看護技術を身につけておくべきでしょうか。
仕事も結婚生活も大事、その場合にはまずはそのまま
結婚という新しい生活が始まるので、仕事まで新しくしてしまうと、身体に思わぬストレスがかかることも考えられます。今の職場にストレスを感じていないのであれば、そのまま続けて、新婚生活と仕事の両立を図るのが無難かもしれません。
将来については、結婚相手とどのような家庭を作っていくかを相談した上で、自分の仕事について考えてみます。仕事もしっかりこなしながら、家庭を支えていくのであれば、忙しい病棟の仕事も積極的に行い、さまざまな看護技術を身につけておくとよいでしょう。
看護師の仕事もできるだけ突き詰めていきたいと考えているのであれば、家事を自分一人で引き受けることは避けた方がいいですね。結婚前に仕事を続けると決めた時点で、家事をどのように分担していくかを話し合っておきましょう。
全てを自分で引き受けてしまうと、後々にしんどくなってしまったり、ストレスに感じてしまったりするかもしれません。初めから、よく話し合いを重ねた上で、結婚相手と家事を分担しましょう。
クリニックへ転職するのに助かる看護技術とは?
それでも、やはりシフトワークと結婚生活の両立が難しいと感じる人がいるかもしれません。そのような時に考えることが、別のクリニックへの転職かもしれません。
クリニックへの転職で役に立つ看護技術とは基礎的なものばかりです。
- 採血
- 検尿
- 心電図
どこのクリニックに転職する場合でも、これぐらいは必要です。採血や注射はクリニックによっては、必須のところも少なくありません。ほとんどの病院では採血や注射の技術は磨くことができますが、大学病院になると、研修医が採血をするところもあります。
採血が看護師の仕事になっていない時には、採血の仕事を積極的に行うようにすることをおすすめします。
ただし、多くのクリニックでは午前診、午後診という形を取っているので、お昼の時間がぽっかり空いてしまいます。給料も夜勤のある病院勤務と比べると減少するという欠点があります。
美容クリニックに必要な看護技術とは?
内科や小児科などのクリニックに午前診、午後診があるのに対して、美容クリニックは午前10時ぐらいから午後7時ぐらいまで診療しているクリニックが多いようです。空き時間がない分、普通のクリニックより効率的に働くことができます。
ここでも採血や注射の看護技術は欠かせません。注射に加えて重宝されるスキルは接客のスキルです。美容クリニックでは患者様というよりお客様という意識で患者に接します。
また、ほぼ時間通りに事が運ぶので、残業もほとんどありません。生活スタイルに合わせやすいといえます。営業が得意であったり、美容関係の知識が豊富な看護師であれば、給料のアップも期待できるでしょう。美容に興味関心が強い、接遇に自信がある、日勤の時間帯でも自己研鑽でお給料を稼ぎたい人などに向いています。
2. 夫が転勤族なら転職は必須!転職に有利な看護技術とは?
結婚相手が転勤の多い仕事に就いていることも考えられます。もちろん、単身赴任をして同じ職場に働き続けることも可能です。実際に、子供が生まれると、転校することをデメリットに捉えて単身赴任を選択する家庭も少なくありません。
しかし、子供がいないうちは、転勤先についていくケースが多いのではないでしょうか。その際には、転職を考えなければいけません。転職をするときに、有利な技術とはどのようなものでしょうか?
一番大事なのは看護師としての自信
転職の際に一番大切だと思われるのが、看護師として自分に自信があるかどうかです。医療とは分野が限りなく広く、全てを把握することは不可能に近いことです。自分の経験は限られてもいます。
それでも、勉強しながらやっていけるという自信があるかないかは大きいでしょう。一度、転職を経験すると、その自信がつきやすいですよ。
患者とのコミュニケーションスキルはどこにいっても必要
どの土地に行っても、看護師の相手は患者です。患者とコミュニケーションをとるスキルはどこに行っても必要です。クレームの多い患者、不安の強い患者、話の長い患者、どのような患者に対しても上手に対応することのできる技術をもっていると、転職先でもスムーズに仕事に臨めます。
基本看護技術はどこの病棟に配属されても必要
病棟にはその科特有の医療処置というのがありますから、科が変わると、看護師として立ち会う医療処置の介助も違ってきます。全ての医療処置に精通するのは大変ですから、特有の医療処置については転職が決まってから学習しても問題ないのですが、どの科に配属されても必要な看護技術というのはあります。
- 採血・注射
- バイタルサインの測定
- 内服管理
- 食事の介助
- 口腔ケア
- 清拭・入浴介助
- ベッドメイキング
- 排泄介助
- 体位変換
主な看護技術は以上のようなもので、日ごろ病院で毎日何気なく行っている看護技術です。まず、この基礎的な看護技術をしっかり身につけておくと、自信につながります。例え、新しい科に転職になっても、一からではありません。
その科に多い病気の知識や処置を頭に入れるだけで対応できます。どの病院も初日から戦力で働いてもらおうとは思っていませんから、最初のうちは新しい処置があると呼んでもらうなどして、できるだけ早くに仕事を覚えるようにしると良いでしょう。
また特定の技術は院外セミナーでも学べるものがあります。開催しているかどうか、開催地や金額など色々な制限や時の運はありますが、時間をとって集中学習できる機会を作ることができます。勤務先によっては補助が出る場合もありますので、うまく利用できると、技術習得への近道となります。セミナーに興味がある方はこちらの記事もチェック↓
3. 看護師を続けるべきか迷う出産!どんな技術が役に立つ?
妊娠をすると、次には子供について考えていく必要があります。結婚相手は大人ですから、理解さえしてもらえれば、看護師の仕事を続けることはそれほど難しいことではありません。出産を機にどのようなことを考えておくと良いのでしょうか。
子供ができると夜勤の仕事は難しくなる
子供ができるとシフトワークをこなすのは、誰かに子育ての助けをしてもらえない限り難しいと考えておきましょう。もちろん、助けが受けられる人はそのまま続けることも可能ですが、助けが受けられない場合は、夜勤のない仕事を選ぶのが賢明です。
看護師の仕事の中には夜勤のない仕事もある
実は、夜勤をしなくてよい看護師の仕事とはいろいろとあるものです。夜勤のない仕事をまとめてみました。
- 病院内での外来、手術室、検査室、透析室など
- 地域の内科・整形外科などのクリニック
- 美容クリニック、透析クリニック、人間ドックなど専門のクリニック
- 入所型の在宅施設
- 通所型の在宅施設
- 訪問看護
- 治験コーディネーター
- 企業看護師
病院で夜勤のない仕事を続けることも可能ですし、自分の生活スタイルに合った職場にうつることも可能です。
人気の高い企業看護師に必要な看護技術とは?
上記にあげた夜勤のない看護師の仕事は、全て基本的に日勤業務ですが、職場においては夜間に呼び出しを受けたり、夜の7時ごろまで仕事があったりする職場もあります。
その中で企業看護師とは、多くが9時ごろから5時ごろまでの勤務時間で、給料や待遇も属する企業のものが適応されるので、満足のいくことが多く、人気が高い転職先でもあります。
そのような企業看護師で働くにはどのような看護技術が必要でしょうか。
企業看護師の役割は社員の健康を維持するのが大きな目的です。実際、社員に対して健康診断を実施したり、保健指導を行なったりします。したがって保健師の資格を持っていると重宝されるでしょう。
最近ではメンタルヘルスや禁煙に注目されているので、世間のニーズに合わせた知識も必要になります。工場の設備があるような企業では、ケガや事故にも対応しなければいけません。救急の技術が身についていると喜ばれます。
企業看護師に興味がある人は将来を見越して、これらの技術を今のうちに身につけておくと転職がしやすいかもしれません。
4. 看護師の道を究めたい! どんな看護技術が有利?
最後に、結婚するだけが女性の道ではなくなりつつあります。キャリアの道を究める女性も増えています。もちろん、理解のある家族や親類に恵まれると、結婚や出産をしながら、キャリアの道を進むことも可能です。
看護師のキャリアを究めるにあたって、有利になる資格にはどのようなものがあるでしょう。
認定看護師
日本看護協会の審査に合格をし、特定の分野において、高い看護の知識と技術を有すると認められた看護師に与えられる資格です。高い看護技術を患者さんに提供することはもちろんのこと、看護師への指導や相談も行うことが役割とされています。
2026年において認められている認定看護師は以下の21分野です。看護師としての経験が5年以上、専門分野において3年以上の経験を満たせば、6か月の教育機関に申し込みをすることができます。
- 救急看護
- 皮膚・排泄ケア
- 集中ケア
- 緩和ケア
- がん化学療法看護
- がん性疼痛看護
- 訪問看護
- 感染管理
- 糖尿病看護
- 不妊症看護
- 新生児集中ケア
- 透析看護
- 手術看護
- 乳がん看護
- 摂食・嚥下障害看護
- 小児救急看護
- 認知症看護
- 脳卒中リハビリテーション看護
- がん放射線療法看護
- 慢性呼吸器疾患看護
- 慢性心不全看護
専門看護師
こちらも日本看護協会の承認する資格の一つで、大学の修士課程を修了し、特定の看護分野において高い知識と看護技術を持ち合わせていると認められた看護師に与えられる資格です。
専門分野において実践能力があるだけでなく、専門家への相談やアドバイス、地域など他の機関との調整をはかったりします。看護学の発展のために、教育に携わったり、研究に携わったりすることもあります。
認定看護師と少し似ていますが、認定看護師はある一定の看護ケアに特化していることが多いのに対し、専門看護師は看護学としての意味が強くあります。2016年では以下の13の看護分野において専門看護師の認定が行われています。看護師として5年以上の経験を持ち、専門看護分野において3年以上の経験が必要です。
- がん看護
- 精神看護
- 地域看護
- 老人看護
- 小児看護
- 母性看護
- 慢性疾患看護
- 急性・重症患者看護
- 感染症看護
- 家族支援
- 在宅看護
- 遺伝看護
- 災害看護
助産師資格
看護師の資格を有した人が6か月以上の専門の勉強をし、試験に合格をして得られる国家資格です。お産のスペシャリストで、現在のところは女性のみが取得できる資格になっています。助産院を開院することも可能です。
保健師資格
助産師同様に、大学や保健師養成学校で専門の勉強をし、試験に合格をして得られる国家資格です。保健所で働いたり、学校の保健室に勤務したり、企業看護師として活躍することが多いようです。
ケアマネジャー
「介護支援専門員」というのが正式名称ですが、ケアマネジャーの方が一般的によく使われています。介護を必要とする人やその家族からの要請で仕事を行います。介護を受ける本人やその家族の状況にあった介護サービスの計画書を作成し、実施するためにサービス提供者との調整を行うのが仕事です。
看護師として自分の興味が確定し、その道に進むと決めたら、より深く計画を練るとよいでしょう。資格によっては所定の学校で勉強をする必要もありますから、その辺りについても職場や家族と相談をして、計画をきちんと立てる必要がありそうです。
認定看護師や専門看護師、保健師、助産師などの資格について興味がある方はこちらの記事もチェック↓
5. 転機が訪れた時には生活に合わせた職場を選ぶことも可能
看護師という職業もやはり転機は結婚や出産によることが多いのです。とはいっても、結婚や出産は自分一人で決めることができませんから、なかなか思い通りにいきません。だからこそ、苦労しているわけです。
看護師としての自分の将来を大きく描いていることは大切なことで、それに向かって計画を立てておくことは素晴らしいことです。しかし、結婚や出産で、その軌道を修正することがあるかもしれません。計画が少し遅れてしまうことも考えられます。
看護師という国家資格がある以上、日本のどこにいても仕事をすることができる点は大きなメリットです。しかも自分の生活スタイルに合わせて看護師の仕事を選ぶことができます。もし、転機が訪れたときには、生活スタイルや看護師としての今後のキャリアなど見直すいいチャンスでもあります。この機会に自分自身と将来を見直すことで、その後がよりよい人生が送りやすくなるでしょう!
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この記事を書いた人マーシー
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日本でナースとして働き、長年の夢であったオーストラリア移住を夫婦で果たす。
オーストラリアで3人の子供を出産し、今はライターとして、健康記事や美容記事を中心に執筆活動中。