リーダーシップはなぜ必要? 身に付けておきたいリーダーシップ!

看護師として働き、数年が経過すると「リーダーシップ」という言葉を耳にする機会、リーダーシップを求められる機会が増えてきます。そもそもリーダーとは何なのでしょうか。
指導者、統率者。組織の意思決定をし、推進力となる人。様々な提案をし、組織をより良くするために行動する人。信頼された頼れる人など。
リーダーの定義は様々ですが、限られた人だけがリーダーとして認められ、認められたリーダーだけが実践出来るのが「リーダーシップ」ではないか? と考える人も多いのではないでしょうか。

現在、多くの病院や施設において、看護師の教育テーマとして「リーダーシップ」を取り上げる事は増えてきています。これは看護師という仕事においてリーダーシップが求められる時代となっており、決して限られた人だけが習得できるスキルではないという事です。
看護師になぜリーダーシップが求められるのか。看護師のリーダーシップについて解説します。

1. 看護師のリーダーシップとは?

看護師の世界でリーダーといえば、まず思い付くのは看護部長や看護師長などの管理職です。病院や施設において看護師は職員の半数以上を占める組織となります。看護部という組織のトップリーダーが看護部長であり、病棟や部署におけるリーダーが看護師長です。ここまでは誰もがイメージし、理解できる事ではありますが、看護部はさらに詳細な組織に分類することができます。

日常勤務としてのチーム、部署内でのチーム、各委員会や担当など、業務をより円滑にするために、またより良い看護を実践するために、看護部は多くの細かな組織を形成して機能しています。そして細かく分かれる組織には、それぞれリーダーが必要となり、その組織や役割に応じたリーダーシップが求められるのです。

チームや組織内での役割を果たし、目的や目標を達成するために、リーダーによるリーダーシップは重要になります。リーダーシップは決して特別な人だけが持つスキルではありません。誰もが持っているスキルであると言っても過言ではありません。しかし誰もがリーダーシップを発揮して、リーダーとして活躍できるわけではありません。任せられる立場や役割により、求められるリーダーシップは違います。

リーダーシップには、

  • 看護師としての経験
  • 身に付けた看護スキル
  • 様々な知識
  • 問題分析力
  • 自己発信力
  • コミュニケーションスキル

などが必要となります。そのため、必要とされる場面で、必要とされるリーダーシップを発揮し、リーダーとしての役割を果たすことができるかという事になれば、全ての人が当てはまるとは言えないのです。

現在、多くの病院や施設では、看護師の教育テーマとして「リーダーシップ」が取り上げられていますが、管理職としてのリーダーシップではなく、看護師としてのリーダーシップが求められているのです。リーダーシップに特別な才能は必要ではなく、誰にでも発揮することができるとまずは認識しましょう。

2. リーダーシップを構成する4つのスキル

看護師のリーダーシップは具体的にどんな場面で必要となるのでしょうか。リーダーシップの目的は、組織をまとめ、目標を達成する能力のことです。目的や役割は組織により様々であり、その都度求められるリーダーシップには違いがあります。しかしリーダーにはどのような場面においても、共通して求められる能力があります。

1.組織や集団の目標設定

組織や集団には達成するべき目的があります。その目的を達成するために必要となるのが、組織や集団における目標です。
目的を達成するために具体的にどのように組織や集団をとりまとめるかは、目的を達成するうえで重要になります。漠然とした目標ではなく、より具体的な目標を設定するほうが望ましいです。

リーダーには達成すべき目的や、解決すべき問題点を把握し、それに対しての組織や集団が進むべき目標を定めることが必要となるのです。しかし、いくら具体的な目標を設定しても、それに対してのプランの立案、共通の認識で取り組めなければ、目標や目的を達成することはできません。目標設定とプランの立案、そして共通認識させるための周知徹底することが大切です。

2.業務知識

看護師のリーダーとして、看護についての知識や技術などの能力がなければ、適確な判断をすることはできません。看護についての知識や技術が完璧で無ければリーダーシップが発揮出来ないということではありませんが、メンバーやスタッフへの指導や対応時には必要なものとなります。現在の医療や看護は根拠に基づき実施されなければなりません。そのため、根拠に基づいた看護技術や知識が必要となるのです。

3.組織やグループの管理能力

管理能力というと、管理職の能力というイメージを抱いてしまうかも知れません。しかし、業務を円滑に遂行させるために、責任と権限、役割を委譲することはリーダーに求められる能力です。

日々の業務の中でリーダーナースという役割があるかと思います。リーダーは管理職が必ず行うものでも無く、ある一定の経験年数を経てその役割を任されます。その勤務帯で働く看護師のリーダーとして、安全、円滑に業務を遂行するためにスタッフに指示をしたり、業務分担をしなければなりません。看護師として働いているなかで、1番イメージしやすい能力ではないでしょうか。また患者さんの安全を守る為に様々な配慮をするすることも大切な管理能力の1つです。

4.連携能力とコミュニケーションスキル

チーム医療がより良い医療を提供するということは、誰もが理解している事だとは思いますが、そこには各職種、また各部署、施設、部署内のメンバー間などの連携が必須となります。リーダーには、この連携するという能力が必要となります。

スムーズな連携を実現させるためには、必要な情報を正確に伝達し、情報共有をおこなうことが重要です。必要な情報を正確に伝えるためには、何が必要で、何を伝達しなければならないかという判断能力と、相手に理解してもらえるための、コミュニケーションスキルも必要となります。スムーズな連携には情報分析と判断、そしてコミュニケーションスキルが必要となるのです。

コミュニケーションスキルは、連携するためだけに必要となるものではありません。業務を円滑に遂行するためにも、適確な指示をコミュニケーションスキルを用いて伝達しなければなりません。またスタッフや患者さんに対して指導を行う際には、自分自身の考えや、伝える必要があることを、理解してもらえるように伝えなければなりません。
相手が理解してくれなければ、どれだけ時間をかけて話をしても、全く意味がない話になってしまいます。要点をまとめ、伝えるべきポイントを明確にし、相手にあわせた言葉で話をすることが大切です。

コミュニケーションは一方通行では、十分な結果を残すことはできません。コミュニケーションスキルは、様々な場面で必要となる能力であり、リーダーシップを発揮するためにも、欠かすことのできない能力なのです。

3. リーダーシップが取れない… そんなあなたにここから始めるリーダーシップ

リーダーシップと聞いて、自分には自信が無い、できないと考えてしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、臨床の現場においては経験年数を重ねていくと、必ずリーダーという役割を、何かの場面で請け負うことになります。リーダーシップが発揮出来ない、苦手だと言う人に、まずはこんな事から始めてみてはという事を紹介します。

1.リーダーを知る!

リーダーの役割とリーダーシップについて、良くイメージ出来ない、分からないという理由から、苦手意識を持ってしまう人も少なくありません。そんな時はリーダーを知るということから始めてみましょう。実際に臨床の現場には様々なリーダーが存在します。そのリーダーの役割、業務内容を見てみましょう。そしてリーダーの役割や業務理解しましょう。

リーダーという立場になってみないと、見えないことも沢山あります。自分にはリーダーは無理だと決めてしまうまえに、まずはリーダーを知ることから始め、自分自身がリーダーとして働く為には何が必要か、何を身に付けなければならないかを分析してみましょう。苦手を克服するためには、まずはその克服する手段を知ることです。そのためにもリーダーを知るということは重要なのです。

2.情報発信

リーダーは、受け身ではその役割を果たすことは難しい場合もあります。時には受け身な事も必要にはなりますが、業務を安全に効率良く遂行するためにも、メンバーやスタッフに対して、指示や情報を伝達しなければなりません。
頭の中でいくら素晴らしいシュミレーションができていても、それを伝える事ができなければ、スタッフは動くことができず、リーダーシップは発揮出来ません。

リーダーシップが発揮出来ないと悩んでいる人は、まずはこの情報発信を主体的に行うことから始めてみてはいかがでしょうか。主体的に話をする、発言をするということが苦手という人もいるかも知れませんが、そこは自分の責任を全うするため、さらには患者さんの為に必要なことであるという認識をもってください。
例えば、あなたが勇気を出す事で、患者さんの安全を確保することができるのであれば、それは看護師として当然やるべき事となるはずです。

リーダーである前に、看護師として患者さんの為に必要なことに、苦手意識をもつことなく、勇気をだして克服してください。必要な事を主体的に情報発信する事は、リーダーである前に、看護師としても必要なスキルなのです。

3.やるべき事を整理する

リーダーは多くの業務を把握、整理し、スタッフに割り振りをしなければなりません。優先順位を把握しながら、多くの業務の整理を求められます。
業務整理が苦手だという人の多くは、自分で抱え込んでしまっている人が多いです。多くの業務を自分1人で抱えていても、良い効果は生まれません。スタッフやメンバーに業務を割り振る事をしっかりできれば、自分自身の業務にも余裕ができることも少なくありません。

全体の業務を把握する中で、その時のスタッフやメンバーに併せて業務を割り振ることが大切です。そのためにも自分がやるべき優先順位を明確にして、業務を整理することから始めてみましょう。余裕の無いリーダーの周囲で働く、スタッフやメンバーは意外と余裕をもって仕事している場合もあります。業務を抱え込むのでは無く、割り振るということを意識してみてはいがかでしょうか?

4. 看護師が目指すべきリーダーシップとは?

看護師の仕事は、必ず患者さんにつながっています。そのため、看護師に求められるリーダーシップは、患者さんの安全、また患者さんに対してより良い看護を提供することを目指すものでなければいけません。

看護師として働くことの目的は、リーダーであっても、スタッフ、メンバーであっても共通なのです。これこそが看護師のリーダーシップに求められる目的でもあるのです。患者さんに対してより良い看護を提供する、そのために業務を円滑に、安全に遂行することは重要なことです。直接患者さんにケアをするという直接的な関わりではありませんが、リーダーとしてリーダーシップを発揮する事は、直接患者さんにケアを提供する看護師の為で有り、結果的に患者さんにより良い看護を提供することになるのです。

看護師の仕事は、全て患者さんに繋がっているということを忘れずに、より良い看護を提供するためにもリーダーシップを発揮する事が大切なのです。

5. まとめ

リーダーシップは、難しいというイメージを持つ人は多いかと思いますが、実はその目的は、患者さんに対してより良い看護を提供するということであり、普段やっていることと目的は同じなのです。リーダーはより良い看護を提供する為の指令塔です。リーダーシップは限られた人しか実践できないと考えている人も多いかもしれませんが、決してそんな難しいものではありません。

リーダーシップは決して難しいものでは無く、誰でも実践することができるものなのです。患者さんにより良い看護を提供するための役割のひとつがリーダーであり、その手法がリーダーシップなのです。

難しく考えず、必要となる能力を身に付け、素晴らしいリーダーシップを発揮してください。それは自分の成長の為であり、また患者さんの為になるのです。

ポイント

  1. リーダーシップに特別な才能はいらない!
  2. まずはリーダーの仕事・役割を知ろう!
  3. やるべきことを整理して、任せる事も考えよう!
  4. 悩んだときの合言葉は「患者さんによりよい看護を提供するために……」
この記事を書いた人:永島直俊
看護師として17年臨床勤務。
看護管理、院内感染、医療安全、救命救急、手術室、病棟看護経験あり。
管理職(看護部長の経験あり)として、各種管理、病院経営、職員教育の実戦経験あり。
現在はフリーランスとして医療関連、看護関連の執筆、記事監修などをおこないながら、次なる目標を求めて自己研鑽中。

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