看護師面接で長所・短所はどう伝える？答え方のポイントを解説

何度やっても慣れることがないのが就職・転職時の面接ですね。誰しも経験豊富、百戦錬磨という訳にはいかない分野だと思います。そこで、みんなが同じように感じる不安を解決するべく、看護師の転職面接ための長所短所の答え方や退職理由の伝え方を解説します。

看護師面接の流れとよくある質問への答え方

よくある流れになるので、本番では異なる可能性もあります。もしこの流れと違う内容が来ても焦らずに落ち着いて返答をしてくださいね。それでは面接の流れをご紹介します。自分だったらどんな風に答えるのか考えながら読んでみてください。うまく話すことや、全て盛り込むことが正解という訳ではないので、あくまでこれをベースに自分で最善に作り変えてください。

①自己紹介

【ポイント】

• 今までどんな経験を積んできたのか簡潔に話す
• どういった性質をもった人間なのか（元気ハツラツ、冷静沈着、好奇心旺盛、向上心、サポートタイプ、リーダー気質）
• 看護観（どういった看護をしていきたいと思っているのか）

②志望動機

【ポイント】

• その病院を志望する熱い気持ちがある人はそのまま伝えましょう
• 待遇や距離など条件しかない人は次の方法で志望動機を考えましょう

その１.他の事業所を選ばなかった理由を考える

例：急性期だったから、クリニックだから、診療科目、看護師が少ないから、雰囲気、評判など

その２.他の事業所を選ばなかった理由を逆転＋ポジティブ理由を添えて、志望動機にする

例：回復期でのスキルを磨きたい、色んな症例を経験したい、◯科のキャリアを伸ばしたい、多くの看護師からいい所を盗みたい、明るい雰囲気の職場に見受けられたから、働くなら評判がいい現場でいい医療を経験していきたいから

【補足】
育児中やブランクからの復帰の方はまた事情が異なってくるので、一度キャリアパートナーへ相談してみてください。

③職務経歴

【ポイント】

• どんな現場でどういう業務をどれくらいの期間行ってきたのかなど、看護スキルがわかる内容を話す
• 委員会活動や役割、看護研究なども盛り込めるものがあるならば併せて話す

④退職理由

【ポイント】

• 感情的にならない
• 前の職場や職員を悪く言わない
• オブラートに包みつつ、正直に答える
• すぐ辞めそうと思われないように表現に気をつける

【補足】

どんなに酷い待遇や環境だったとしても、悪いかどうかを判断するのはあくまで面接官の主観になるので、話すとしても具体的な事実だけを伝えて悪口にならないようにしましょう。

それを踏まえた上で、どうして辞めたのかある程度正直に話しましょう。人間関係のトラブル、鬱などの心の病で退職した方は伝え方により注意をしてください。気をつけておくことは、面接官が「この人は長く働いてくれそうだ」と思ってもらえるかどうかです。病院側にとっても採用コストをかけるなかで短期で退職されることは痛手です。そのため、簡単に辞める人だと思われることは致命的になります。やむを得ず短期的に退職した事業所が合った方は、どういう経緯でそうなってしまったのか丁寧に説明をしましょう。そうでないと、面接官の頭には早期退職リスクがちらついてしまいます。

⑤長所・短所

【ポイント】

• 長所は仕事に繋がるものをチョイスする
• 短所は短所＋フォローを伝える

【補足】

長所についてはポジティブなことなので、できるだけ仕事に関連するものを意識すれば問題なく話せると思います。ただし短所の方は一工夫が必要です。短所をそのまま短所として放置するのではなく、「元々うっかりな性格をしていると自覚しているので、職務中には確認と準備を入念に行うように心がけています」などの対策をしている点を伝えることで、短所をカバーすることができます。

⑥家族構成や結婚、出産予定など

【ポイント】

• 正直に聞かれた内容を答えましょう
• 簡潔に、余計なことは言わない方が吉

【補足】

子供の体調不良などの家庭の事情による急な欠勤が入る可能性があるのか、妊娠・出産によって休職や退職の可能性があるのかなども病院側が気にしているポイントです。

⑦最後に何か質問は？（逆質問）

【ポイント】

• 必ず質問する
• 質問が出てこない人は実際に働き始めたときのことを想像をして質問を考える

【補足】
ここは必ず質問するようにしましょう。面接中に色々な事を質問して疑問が解決されているのであれば、「気になっている点はお話を通じて聞けたので特にありません」と答えても良いですが、本当に興味を持っている人は「こういった部分はどうなんだろう？」「こういう状況の時の方針はどうなっているのか」などの具体的に働いているイメージの中から出てくる疑問を持っています。面接官としても本気度が伝わってきて、志望動機などの裏付けになる印象が生まれるので、出来る限り質問をしましょう。

看護師面接に受かる人、落ちる人

受かる人と落ちる人には共通点がやはりあります。もちろんどんな人材を求めているのか病院や求人の種類によっても異なりますが、おおまかに共通している部分をご紹介します。

☓面接に落ちる人の特徴

• 自己主張や要求が強すぎる
• 会話のキャッチボールが円滑にできない
• マナーが悪い

特に最初の項目は専門職の方にはわりと見られる傾向です。売り手市場であるという意識があるのかもしれませんが、「夜勤は絶対無理です」「残業も無理で17時には帰らないといけないんです」「休みは曜日固定にしてください」「研修は出ません」「外来しかやりたくありません」など、自己主張が強いと落ちる可能性は高くなります。ここは難しいところですが、事情や自分自身のキャリアのために譲れない部分があるならばきちんと主張すべきですが、主張のしすぎにも注意しましょう。

◎面接に受かる人の特徴

• 相手の意図を察するコミュニケーションを取れる人
• 一生懸命さや誠実さを感じられる人
• 精神的にタフな人

看護師である以上、患者さんとのコミュニケーションは必要不可欠です。そのため、相手がどういう意図で言葉を発しているのかその意図を汲むことができる能力がある人は歓迎されます。また、面接官としては長く働いてくれる人の方が好ましいため、精神的なタフさや、前向きで一生懸命なスタンスが見えるとよりいい印象を抱くでしょう。言葉をあえて悪くして言えば、ちょっとやそっとじゃ辞めない人の方が安心して採用できるとも言えます。

面接で忘れてはいけない大事なこと

①転職はお見合い

就職活動はお見合いと似ているとも言われています。どれだけの待遇や福利厚生があるのかを質問することは、お見合い相手に年収や貯金額などずけずけ聞いていくのと近しいものがあります。とはいえ、こちらも日々の生活の中で大きな時間を占める仕事に対して簡単に妥協をすることもできません。聞くべきところは正直に、ものによってはオブラートに包みながら、相手に選んでもらえるようにしつつも、この相手と添い遂げてもいいのか見極める場にもなります。残念ながら「聞いてた話と全然違った」という声は聞こえてきますので、自分の譲れないポイントはきちんと聞いておきましょう。

これも看護師あるあるですが、「外来という話で入ったのに、病棟に配属された」「夜勤なしって言っていたのに」など、残念ながらナース専科で看護師さんたちから声が上がっています。何が譲れない条件なのか、妥協できるかは事前に決めて置かないと、「入ってみたら話が違った・・・」というのはお互いにとって悲しい話でしかありません。受ける側も事業所が自分に合っているところなのか値踏みすることも必要です。ただ理想ばかりを追いかけても、成功する確率はどんどん低くなるばかりです。絶対外せない条件と、ある程度は妥協できる点を事前に整理しておくようにすることが、早く面接を突破するコツになります。

②小手先のテクニックよりも大事なこと

よくある質問で、「面接でうまくいくテクニックはありますか？」と聞かれることがあります。質問に対して相手が求める模範解答を用意することは可能です。しかし、私は思うのです。果たして本心を隠したまま突破した面接で、その人は幸せになることができるのだろうかと。もちろん好条件で競争率が高いような人気法人であればあらゆるテクニックを駆使してでも突破する価値はあると思います。しかし、基本的に無理して入った時やあやふやな気持ちのまま入職した時には、トラブルが起きる可能性がとても高まります。

入る側も受け入れる側も双方が納得して、気持ちよく働くスタートラインに立つことが何より、双方の幸せに繋がると実感しています。あなたは転職のゴールをどこに決めてしているのか、もう一度よく考えてみてください。
ナース人材バンクでは看護師専門で転職のお手伝いをしているキャリアパートナーが専任でついています。面接のアドバイスから、キャリア形成まで悩むことがあればぜひ一度相談をしてみてください。人に話すことで自分の心の整理もつきます。無理に転職を勧めることもしないため、現在の職場で頑張った方がいいというアドバイスをすることあります。今のままでいいのか悩む方はぜひこちらからご登録ください。

まとめ

最後に面接についてポイントをおさらいしておきましょう！

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