転職をする上で避けては通れないのが面接です。どんな質問をされるか、しっかりとした受け答えができるかなどを気にしがちですが、それ以上に面接担当者はあなたの「振るまい」を見ています。「信頼できる」「ぜひうちに来てもらいたい」と思ってもらうためにも、面接時の基本マナーをもう一度確認しておきましょう。
面接前の準備と心構え
いよいよ面接当日。バタバタと慌ただしい状態では、忘れ物や遅刻といったトラブルを招きかねません。事前準備を整え、余裕をもって面接会場に向かいましょう。
持ち物の確認
前日までに準備を済ませ、当日出かける前に改めて確認するようにします。面接に必要な書類・筆記用具・面接会場までの地図は必ず持参し、その他面接先から指定された持ち物も確認しましょう。エチケットとして、携帯電話をマナーモードにしておく、女性の場合は予備のストッキングを用意することも忘れずに。
交通手段・所要時間の確認
電車の遅延や交通渋滞も考えられるため、面接会場までの交通手段や所要時間を再度確認しておきます。約束の10分前には会場に到着できるよう、余裕のあるスケジュールを組みましょう。
服装・身だしなみのチェック
スーツやシャツにしわ・汚れ・ほつれがないかチェックし、ヘアスタイルやメイクを整えて、清潔感のある装いを心がけましょう。
いざ面接へ!面接会場到着〜面接本番・退室まで
無事に面接会場へ到着。すでに面接は始まっていると心得て、マナーある振る舞いをしましょう。
受付をする
面接会場に到着したら、まずは受付の人に「△時から面接のお約束をしている〇〇と申します。(面接担当者がわかっている場合は)⚫⚫様をお願いいたします」と伝えましょう。
待合室でのマナー
待合室に案内されたら背筋を伸ばして椅子に座り、名前を呼ばれるまで待機します。携帯電話の電源をOFF・もしくはマナーモードに設定しているか再度確認しましょう。
入室時のマナー
名前を呼ばれたら「はい」としっかり返事をします。ドアを軽く3回ノックし、「どうぞお入りください」と返答があったらドアを開けましょう。「失礼します」と軽く一礼して入室し、椅子の横に立ち「〇〇(名前)です。本日はよろしくお願いいたします」と言って丁寧にお辞儀をします。「どうぞおかけください」と促されたら、「失礼します」と言って着席します。手荷物は足元に置きましょう。
待合室と面接室を兼ねている場合は、面接担当者が到着するまで椅子に座って待機します。担当者が入ってきたらすぐに起立し、上記の挨拶をしましょう。
面接の流れ
看護師の転職時の面接には、基本的な流れがあります。
- ①自己紹介(氏名、就業中の場合は病院名・配属部署など)
- ②これまでの経歴・志望動機・質疑応答など
- ③面接担当者から、施設の特徴や採用になった場合の業務内容について説明を受ける
- ④面接担当者への質問
このような流れが多いので、事前にシミュレーションしておくと安心です。
退室時のマナー
面接担当者より面接終了が伝えられたら起立し、椅子の横に立って「本日はお忙しいところありがとうございました」と言って丁寧にお辞儀をします。忘れ物がないよう手荷物を確認し、ドアを開けたら面接担当者の方に向き直り、「失礼します」と一礼してドアを閉めましょう。
面接終了後、ホッとして気を抜いてはいけません。「会場を後にするまで見られている」という気持ちで、マナーある振る舞いを忘れないようにしましょう。
面接担当者にここを見られる!面接中の態度で気をつけること
面接の流れがつかめたところで、次は「面接担当者に好感を与える姿勢・態度」について具体的に見ていきましょう。
姿勢
初対面の場合、服装と同じくらいあなたを印象づけるのが「姿勢」です。背筋をピンと伸ばし、美しい姿勢を心がけましょう。椅子の背もたれに身体を預けるのはNGです。猫背や、足を投げ出すような姿勢もマイナスイメージにつながります。
声の大きさ・トーン
挨拶や、受け答えをする際には次の点に注意しましょう。
- ハキハキとした口調
- 落ち着いた声のトーン
- はっきり・ややゆっくりとした速度で話す
ハキハキとした口調は明るく頼もしい印象を与えますが、声が大きすぎるのも考えものです。落ち着いた声のトーンで、ややゆっくりと話すと知的で落ち着いた印象を与えます。
視線・表情
顔や視線は常に面接担当者の方に真っ直ぐ向け、うつむいたり、キョロキョロしたりしないようにします。また、緊張していても笑顔を忘れずに。相手がしゃべっているときは、口を閉じてキュッと口角を上げ、相手の話にうなずく・相槌を打つなど真剣に話を聞いている態度を示しましょう。
話し方
自分の経歴を話したり、質問を受けたりした際は、「とくに主張したい内容」「質問への回答」を先に伝えるようにしましょう。日本人は経過や理由を先に述べ、結論を一番最後に話す傾向がありますが、冗長な説明は時間がかかるだけでなく聞き手を混乱させます。
「私は〇〇を得意としています。なぜなら・・・」と、結論を先に伝え、経過や理由はポイントを絞って簡潔に述べましょう。「えー」「あー」など、会話のつなぎ言葉を多用するクセがある方も注意が必要です。
逆質問はしたほうがいい?
面接担当者から、「何か質問はありますか?」と聞かれたとき、「とくにありません」と答えるのは避けましょう。「とくに質問がない」=「あまり興味がない」「こちらの話をしっかり聞いていない」と受け取られることもあります。面接中の会話の中で気になったことや、就職後に自分が挑戦してみたい分野など、前向きな質問をすると好印象です。
面接の流れやマナーを押さえておくと本番でも安心!
挨拶や入退室の仕方、姿勢や話し方といった基本的なマナーは、あなたの印象を大きく左右します。マナーは相手に不快感を与えない配慮の意味もありますが、あなたにも自信や落ち着きある雰囲気を与えてくれるからです。
また、病院でも介護施設でも、事前準備や面接の流れにそれほど大きな違いはありません。基本の流れを繰り返しイメージ&シミュレーションしておけば、本番でも慌てず安心して面接に臨めるはずです。面接成功に向けて、今回お伝えした内容を参考にしていただけると幸いです。