看護師の運命はシフトが決める!?人生が180度変わった私の体験

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皆さんは、看護師として働く上で「シフト」について不満を持ったことはありませんか? 私自身、以前はシフトについてたくさんの不満があり、それが大きなストレスとなっていました。

しかし今は、シフトについてストレスを感じることはほとんどありません。

私がシフトに対してどんな不満を持っていたのか、そして今はなぜ、そのストレスがなくなったのか。今回はそんな、私のシフトにまつわる体験談をご紹介したいと思います!

1. 看護師がシフトに不満を持つのは、こんな時

私は看護学校卒業後、そのまま附属病院へ入職しました。そして同じ職場で結婚、出産、育児を経験し、自分を取り巻く環境も次々と変化していきました。シフトについては常に不満を感じていたのですが、自分の環境が変化すると、それに合わせてシフトに対する不満もどんどん変化していきました。

そこで私の体験をもとに、看護師が特にシフトに不満を持つ場面について、ご紹介していきましょう。

家庭や子供がいる人が優先されて、休みの希望が通らない!

新卒から20代終わりまで、私は独身で仕事中心の生活を送っていました。

新卒時代は「一日でも早く仕事を覚えて、少しでも先輩たちの負担を減らしたい」という思いから、自分のスケジュールを仕事に合わせていたため、休みの希望を出すことはほとんどありませんでした。二年目以降に少しずつ仕事も自立していくと、家族と旅行に行くなど、プライベートの時間も欲しいと思うようになりました。

しかし、そのことを師長に話しても、「連休は家庭や子供がいる人を優先してあげないとかわいそうでしょ」といい、なかなか希望通り休ませてはくれませんでした。

当時は家族も全員仕事をしていたため、旅行に行くとしたら世間がお休みである、お盆やお正月しかありませんでした。しかし、そのことを説明しても、「あなたは独身なんだから、他の人を優先させてあげて」と言って許してくれません。

「なんで同じ条件下で仕事をしているのに、家庭や子供がいる人を優先させなきゃいけないの?」と、大きな不満を感じていました。

家族の休みと自分の休みが合わない

一生仕事中心で、彼氏なんてできないと思っていた私ですが、奇跡的に30代で結婚し、家庭を持つことになりました。夫はカレンダー通りの勤務体制なので、土日祝日は休みです。

一方、私はシフト制の勤務体制なので、いつも土日や祝日に休みがとれるわけではありません。もっと夫と一緒に過ごしたいと思いましたが、ここでも師長に「土日祝日に偏って休みを取らせるわけにはいかない」と言われていまいました。

独身時代は「家庭や子供がいる人優先」と言われていた休み希望も、実際結婚してからは「子供がいる人を最優先してあげて」と言われてしまい、結局希望を出すことができませんでした。

それどころか、希望を出していない独身ナースの方が、希望を出している私に比べて土日祝日の休みが多いこともありました。師長に聞いてみると「勤務表を作るのは大変なんだから、不満ばかり言わないで」と言い返されてしまう理不尽さ。

「夫と二人でのんびりしたいという希望をかなえたいだけなのに、なんでこんなに大変なんだろう」そう感じていました。

妊娠しているのに、体調が落ち着いていると夜勤を入れられてしまう

結婚して三年後、私は新しい命を授かりました。妊娠後、特に全身清拭や患者さんの移譲など体力を使う仕事では、いつもより倦怠感や疲労感が強く、辛いと感じることが頻繁にありました。

当時の職場では原則的に妊娠すると夜勤は免除となるため、当然私も妊娠期間中は夜勤を免除してもらえると思っていました。しかし、妊娠を報告してからしばらくして師長から呼び出しがあり、「人が足りないの。夜勤をやってくれない?」と言ってきました。

当時は仕事を休むほどではないにしろ、妊娠による体調不良が続いており、毎日ギリギリの状態で仕事をしていたので、一度は断りました。

しかし、師長から「うちの病棟はとにかく人がいない。正職員として最低回数は夜勤に入ってもらわないと病棟全体が回らない」と、結局妊娠後も月2~3回は夜勤を入れられてしまいました。

夜勤は看護師2人体制だったので、夜勤中相手には様々な場面で気を使わせてしまいました。「妊婦と夜勤すると、2倍疲れる」と同僚が愚痴をこぼしているのを聞いてしまったこともあります。

だからといって夜勤中、いつも通り動くことは難しい状況でした。結局、産休に入るまで、とても肩身の狭い思いをしながら過ごさなくてはいけませんでした。

子供の行事があるのに、休ませてくれない

産休に入るぎりぎりまで夜勤を続けましたが、無事出産し、育休を経て仕事に復帰しました。幸い、希望した保育園へ子供を預けることはできましたが、復帰した病棟では同じ保育園に通わせているママナースが何人もいました。

いつもは同じ保育園に子どもを通わせている者同士、悩みなどを共有することができたのですが、問題は保育園の行事があるときです。

ママナース全員が休みを申請するのですが、病棟として全員を休みにしてしまうわけにはいきません。毎回話し合いで休みを取る人を決めることになり、せっかくの子供の行事に行けないことが何回もありました。

私がいけなかった時、子供から「なんでママは来なかったの?」と言われると、子供に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

2. シフトは、職場によって差が大きい!?

独身、結婚、出産、子育てと自分のライフスタイルが変化するごとに、シフトに対する不満もいろいろと変化していきました。

不満に思う度に、「女性が多い看護師という職場なんだから、シフトについて不満があったとしても、ある程度は仕方ない」と自分に言い聞かせていたのですが、ある出来事がきっかけとなり、私のシフトに対する不満は一気に解消されることになります。

同級生の一言に衝撃!

子育てに、仕事に、と日々目まぐるしく過ごしている中、看護学校時代の仲良しだった同級生数人と食事会を開くことになりました。奇跡的に休みを取れたので、子供を親に預けて参加したのですが、そのとき同級生の一人がこんなことを言っていました。

「今の職場は子育てに対して理解があるからすごく助かるよ。子供の行事はほぼ全部参加できるし、病気の時も対応してくれるしね。」看護師として働いているのなら、子供の行事に出ることは難しいと考えていた私にとって、同級生のその一言は大きい衝撃でした。

シフトは師長の腕次第!?

同級生に詳しく話を聞いてみると、彼女も私の職場と同規模の病院に勤めていました。
ただ、私との違いは彼女の病棟師長が職員に対し、「希望休は月3回まで。その希望は必ず通す」と話しており、実際に年齢や経験年数関係なく、全員が平等に休みをもらうことができている、という点でした。

彼女の職場では全員平等に希望が通るため、不平等さがなく、その職場ではシフトに対して不満を持っている人はほとんどいないとのことでした。

他の同級生にも聞いてみたのですが、特定の年代のみをひいきする師長や、子育てを重視するあまり、子供がいない人への負担を増やしている師長など、シフト表を作成する人によって、不満も変化していることがわかりました。

シフトを完全に自分で決める働き方

また、同級生の中には「先に家族のスケジュールを入れて、空いている日に仕事をしている」という人がいました。

彼女は派遣会社に登録しており、平日は基本的に仕事を入れますが、学校の行事や家族で出かける時は仕事をあらかじめ入れないようにしている、とのことでした。
それまで看護師としての働き方として、正職員かパートしか知らなかった私にとって、看護師でもシフトを完全に希望通りにできる働き方がある、ということも、衝撃的でした。

シフトが希望通りに組まれる職場があるなんて

私は看護学校で実習先だった病院にそのまま入職していたため、看護師としての職場は当時の職場しか知りませんでした。それにもかかわらず、自分の経験だけで「看護師として働くならどこでもこんなもんだ」と決めつけ、シフトに対する不満も「仕方ない」とあきらめていたのです。

しかし、同級生から「自分の希望休が通る職場もある」という事実を聞いた時、「今の不満を解消するために、シフトが希望通りに組まれる職場に転職するのもいいかもしれない」という気持ちが出てきました。

3. 転職でシフトへの不満が一気に解消!

食事会をきっかけに、看護師でもシフトにとらわれないで働けるということを知った私。今の職場はシフトに融通がきかないために、子供や家族にも負担をかけていると感じていたので、今よりもシフトの融通が利く職場へ転職することに決めました。

そして、ネット上で見つけた転職サイトを利用して、転職活動を開始しました。

紹介された転職サイトで受けた「提案」

転職サイトに登録すると、翌日には担当のコンサルタント(キャリアパートナー)から連絡が来て、詳しい転職条件などを聞かれました。

私が出した条件を元に転職コンサルタントさんが提案してきたのは、それまで全く考えていなかった療養型病院への転職でした。私は今までずっと急性期病院に勤務しており、「看護師として働くなら急性期病院」と決めつけているところがありました。

しかし、紹介してくれた療養型病院では、私のシフトに対する条件である「子供の行事を優先したい」「子供が病気の時はなるべく子供の看病をしたい」「大型連休の時は家族と過ごしたい」という3つの希望がすべて叶えられることがわかりました。

一番、何を優先させたいかによって紹介する職場は変わるとのこと。今回は特にシフトについての希望を出していたので、シフトについて特に条件のいい職場を紹介してもらいました。「自分の希望をかなえられるなら」と、紹介してもらった職場を第一希望とし、本格的に転職活動を進めていきました。

強引な引き留めにも負けなかった「アドバイス」

転職候補を決めるとともに平行してしなくてはいけないのが、勤めている職場を退職することです。

それまで、私は悩み事があると職場の同僚に相談していました。しかし、転職活動について、特に退職について同僚へ相談することなんてできません。

誰に相談しようか迷っていた時、「転職について不安に思うことがあれば、なんでも相談してください」と転職コンサルタントが言ってくれていたことを思い出し、思い切ってどうすればスムーズに退職することができるか相談してみました。

すると転職コンサルタントの方は今までの経験から、様々なアドバイスをくださり、そのアドバイスを参考にして、なんとか職場を円満退職することができました。

一人でも転職活動をすることはできますが、今回転職サイトを利用することで転職コンサルタントさんへ転職について色々と相談ができたことは、精神的にもとても助かりました。

シフトに融通が利くことで生活にゆとり

今、私は紹介してもらった療養型病院へ転職し、働いています。以前の職場に比べてシフトに融通が利くようになり、子供や家族との時間を増やすことができました。家族との時間を増えたことで、仕事に対してもやる気が出て、生活全体にゆとりを感じられるようになりました。

看護師として働くようになって10年以上経ちましたが、転職するまで生活にゆとりを感じることは全くありませんでした。シフトへの不満が解消されただけで、こんなに違うものなのかと自分でも驚いています。

子供にも「ママ、最近よく笑うね」と言ってもらえた時、心から転職してよかったと感じました。

4. 環境を変えるというのも、一つの方法

看護師だからと、希望通りに休みを取ることをあきらめていましたが、転職してシフトへの不満がなくなり、仕事だけではなく、生活全体にゆとりを感じられるようになりました。シフトについて不満や悩みがある場合、同じ職場でそのまま頑張るのもいいですが、職場環境そのものを変える、というのも一つの方法だと思います。

看護師の資格を生かせる職場はたくさんあります。転職サイトを使うことで、私のように今まで思ってもみなかった職場にめぐりあえるかもしれません。あなたも私のように、シフトに対して不満なく働ける職場に巡り合えることを祈っています!

この記事を書いた人
りこママ
看護師、地方糖尿病療養指導士の資格を生かし、2014年よりライター業を開始。
看護系以外にも経験を活かし、育児、病気、介護など、幅広い分野の執筆を手掛けている。
ライター業の傍ら、0歳と1歳の年子、犬二匹、夫(医療従事者)1人の世話にも追われる日々。

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