役職・管理職をご紹介します
≪会長よりご挨拶≫
多久市は、佐賀県の中央部に位置し、周囲を山に囲まれた自然豊かな街です。縁あって昭和46年、私は当地に腰を据え、当院を開業致しました。
久しぶりに里帰りした時、佐賀県内では精神科病床が足りずに困っており、中でも多久地域が真空地帯であることを知りました。
106床の小規模のものでしたが、満床になるのに3年を要した様にのんびりとしたスタートでした。もっとも、当初は精神科病院の重要性に対する社会の理解も浅く、県も開放病棟の開設に難色を示しましたが、海外の人権運動や精神科病院の世界的な開放化の流れなどを粘り強く説明し、県内で初めて45床の開放病棟設置に了解を得ました。
昭和60年前後には、高齢化社会と認知症を最も重要な課題として受け止め、老人保健施設と認知症病棟の建設に向け動き始めました。
また、今後のあるべき姿を模索するうち、最優先で行ったのが、人権に配慮した接遇面における院内の意識改革でした。医療はサービス業であり、しかも心身ともに悩みを抱えた方が来院される場所であるため、「やさしく、あたたかい、きめこまやかな」より良い医療サービスを目指しました。職員の人権に対する啓発をより強化していくとともに、地域社会の皆様に対する啓蒙活動もかさね、患者様の外出や院外レクレーションなどをより自由に、より活発に推し進めてまいりました。
現在では、155床(精神科療養病棟60床、精神科一般病棟41床、認知症治療病棟54床)となり、訪問看護ステーションの他、精神科デイケア(大規模)や重度認知症デイケアを行い、地域医療にも力を注いでいます。
関連施設として、介護老人保健施設、認知症グループホーム等を併設、また、精神障害者自立支援法の社会復帰施設としてグループホームや支援作業所等、高齢者や精神障害者の自立のお手伝いも目指しています。
今後も、いっそう身を引き締め、地域の精神医療や啓発活動に努力する決意を新たに、地域の皆様のご支援、ご協力を切にお願い申し上げます。