役職・管理職をご紹介します
2015年1月から新診療棟にて診療を開始し、その後、管理部門の移設や旧病棟の一部解体・改築、駐車場・リハビリ施設等の整備を進めてまいりました。本来の玄関、本来の救急入口が使用可能となったおかげで、救急車の受入れ件数や病床稼働率も伸び、病院職員にも活気を感じるようになりました。現在、急性期一般(10対1入院基本料)150床、地域包括ケア病棟50床、回復期リハ病棟50床という病床編成で運営しております。
さて、地域医療構想の策定が求められた当初、病院は自院の「病院機能」を定め地域包括ケアのなかで適切な役割を果たすべきことが謳われていました。しかし、過日発表された福岡県の地域医療構想では、各医療機関が「病院機能」ではなく「病棟機能」を自ら定め、高度急性期、急性期、回復期、療養期の各病床数を適正化することになっています。
従来、療養病床を含めた複数の異なる機能をもつ病床を有する病院をケアミックス型病院とよんでいましたが、当院のように療養病床を持たない場合には適切な呼称がありませんでした。何か上手いネーミングはないものかと探しておりましたところ、日本慢性期医療協会の武久洋三会長が先日の定例記者会見の中で「多機能型地域病院」という言葉を使っておられました。これをいただき、今後、当院は「多機能型地域病院」として地域の皆さまの信頼を得ていこうと思います。具体的に申しますと、(1)将来増加するであろう在宅患者の病状増悪時、医師会の先生方からの入院要請に即応する(いわゆるバックベッド機能)、(2)自院で治療可能な救急患者を断らない(二次救急医療機関としての責任を果たす)、(3)急性期の症状が改善したら地域の先生方に診療をお願いする(逆紹介の推進)、という3点を愚直に実行していくことが当院の使命であると自覚しております。つまり、病院完結型ではなく、あくまでも地域完結型医療をめざします。
いつの時代も高度急性期医療は花形です。しかし、近い将来確実に生じる人口減少、高齢者の増加に対処するには、花形の部分のみを強化してもうまくいきません。一部病棟のダウングレーディングや、場合によっては病棟のダウンサイジングも必要です。今後は「やりたい医療」ではなく「求められる医療」を行ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
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