血圧とは?血圧測定に関する注意点【前編】

血圧とは?

今回は、毎日測定している血圧について、再度振り返ってみます。

血圧とは、『血管内部の圧力』をさしますが、一般的には
上腕動脈の血圧値をいいます。
血圧を規定する要素は、『1回拍出量』と『末梢血管抵抗』ですので、
これらに変化が起これば血圧も変動します。

血圧=1回拍出量×末梢血管抵抗

『1回拍出量』とは、心臓が1回の収縮で拍出する血液量で、
これを1分間当たりに換算した場合、『心拍出量』といいます。
心拍出量は、1回拍出量×1分間の心拍数で計算され、成人では約5L/分です。

一方、『末梢血管抵抗』とは、毛細血管の直上流の動脈である
細動脈壁の緊張によって決定される圧で、
交感神経の影響を受けて収縮・拡張します。

『心拍出量』と『末梢血管抵抗』が変動する原因

『心拍出量』や『末梢血管抵抗』を変化させる生理的条件の例としては、
以下のようなことがあります。

1. 運動や労作 もしくは 精神的な興奮
2. 食事直後
3. 気温 寒冷時は温暖時よりも血圧が上昇する

つまり、安静時に血圧を測定する意味や、
病室の温度が年間で定められている理由は、
このような生体変化を最小限にするということですね。

次に血圧測定の際に、考慮する因子と脈圧について示します。
最後に、血圧測定にまつわる注意点を示します。

血圧測定の際に考慮する因子

通常人間は、恒常性(ホメオスターシス)によって
一定の範囲内に調整されています。
しかし、血圧は短時間でも変動しやすく生理的因子も関係します。

1.体位
収縮期血圧は、立位<座位<臥位の順に高くなります。
この理由は、キリンの血圧が約300mmHgであるのと同様、
身体の高い位置に血液を送る場合、血圧を高めて送り出さなければならないからです。

一方、拡張期血圧は、臥位<座位<立位の順に高くなります。
上腕動脈での血圧測定は、常に心臓と同じ高さにして測定しなければ、
正確な値を得ることはできません。
教科書上で、臥床にて測定とあるのは、このような理由からですね。

臨床的には、座位でも臥位でも患者の状態に合わせ、
可能な限り同一体位での測定が良いでしょう。
腕の高さを心臓の高さに合わせることは言うまでもありません。
なお、健常若年者では体位による血圧変動は起こりにくいといわれています。

2.呼吸
正常の場合、吸気時に収縮期血圧は低下します。
理由は、吸気時には胸腔内圧は一層陰圧となるため、
左心系に還流する血液量が減少するためです。

精神的な緊張状態にある時、交感神経が活性化し
血圧が上昇する場合がありますが、深呼吸をすると
血圧が安定(低下)することがあります。
検診などで測定する際、緊張して血圧上昇することがありますが、
スクリーニングの意味では正しい値を測定することが求められます。
必要に応じ、対象者は安静臥床にて複数回測定するなど
考慮する必要があるかも知れません。

3.日内変動
正常の場合、夜間睡眠中は血圧は低下し、午前中よりも
午後は血圧が上昇するとされています。

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