夜勤負担を軽減する取り組みの現状

日本看護協会では「看護職の夜勤・交代制勤務ガイドライン」を作成し、
看護師の夜勤にかかる負担を減らすよう、事業所に勧告しています。

では、実際にどれくらいの事業所で取り組みが実施されているのでしょうか?
また、現場で働く看護師は施策の効果をどのように感じているのでしょうか?

ナース人材バンクの姉妹サイト『ナース専科コミュニティ』では
「夜勤負担を軽減する取り組み」について、アンケートを実施しました。

総勢305人の看護師さんから届いた「現場の声」をご紹介します。

取り組みの実施状況 効果に疑問の声も

施策実施中の事業所は半数以下

「あなたの職場では、看護師の夜勤負担を減らすために、何らかの取り組みが実施されていますか?」という質問に対する回答は、

  • 「はい」(46.9%)
  • 「いいえ」(53.1%)

となり、夜勤負担軽減に取り組む事業所は、全体の半数以下という結果が出ました。

最多実施策は「夜勤明けの休息(休日)確保」

上の質問で「はい」と答えた方に「具体的にどのような取り組みが実施されていますか?」と聞いた結果、実施している事業所が最も多かった取り組みは、

  • 「1回夜勤後の休息(休日を含む)の確保」(17.5%)

となり、その他の回答は以下のように続きます。

  • 「夜勤中の仮眠時間(2時間以上)の確保」(16.2%)
  • 「夜勤中の休憩時間(1時間以上)の確保」(14.4%)
  • 「2回連続夜勤後の休息(休日を含む)の確保」(5.7%)
  • 「その他」(5.1%)

また、実施している事業所が最も少なかった取り組みは、

  • 「1回あたりの夜勤時間の制限」(0.8%)

となりました。

「休息が不十分」の声、多数

では、上記のような施策によって夜勤負担は軽減されたのでしょうか?
「施策導入で夜勤負担は軽減されたと思いますか?」という質問に対しては、

  • 「ややそう思う」(27.9%)

が最も多くの回答を集めました。その一方で、

  • 「あまりそう思わない」(12.8%)
  • 「全くそう思わない」(8.9%)

と回答した方も少なくありません。
施策によって劇的に夜勤負担が減った事業所は、それほど多くはないと言えるでしょう。

「あまりそう思わない」「全くそう思わない」の回答理由として約半数を占めたのは、

  • 「夜勤中の休憩・仮眠時間/夜勤明けの休息(休日)が不十分」

という結果になりました。不満を訴える声が多数寄せられています。

  • ほんの一部が変わっただけで、全体的な業務量は多いまま。休憩も合計2時間とるのが難しい。
  • 50人を看護師1人で看るため、休憩できず。
  • 夜勤明け日勤が当たり前のようにあり、疲れが全くとれないから。

このような不満が生じる要因として、「実施してはいるものの、全ての事業所で看護協会が設けた基準を満たしているとは言えない」「看護協会の基準がそもそも、夜勤負担を減らすには不十分」といったことが考えられます。

現場の看護師が真に求める施策

それでは、最後の質問「今後、夜勤の負担をより軽減するためにどのような取り組みを望みますか?」
に対して寄せられた回答を紹介します。

  • 人を増やすに尽きると思います。
  • 夜勤人数を増やし1人当たりの受け持ちを減らす。休憩をまわせるようにする。
  • 夜勤専属を増やす。
  • 日勤深夜、準夜日勤といった間隔の狭い勤務をやめてほしい。2交代は歳を重ねると朝方のしんどさが激しくなってくる。事故が怖い。
  • せめて夜勤の翌日は休みを必須にしてほしい。
  • 3時間の仮眠時間を確保。
  • 夜勤手当を多くする。
  • 日勤に夜勤の仕事をまわす。

様々なご意見が飛び出した中、圧倒的多数を占めたのは、ズバリ「夜勤人員を増やす」。

ここまでの結果から、そもそも充分な夜勤人員が確保できなければ、「休憩・仮眠時間・休日の確保」「夜勤時間の制限」などに取り組んでも効果が出にくいのではないか、ということが見えてきました。

夜勤負担軽減のためには、今いる看護師の離職防止と新たな人材の確保も必要と言えるかもしれません。

夜勤負担軽減施策に取り組んでいる事業所で働く看護師のうち、その効果を実感している方は約半数。
そして、真に望まれる施策は「人員増」であると判明した今回のアンケート。

皆さんは、この結果を受けてどのように思われましたか?是非ご意見をお寄せください。


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