【看護師のリアル転職体験談 84】入居施設の看護師から別の入居施設への転職

1.入居施設での看護師の負担が大きすぎて転職

私が看護師を目指したのは、30歳を過ぎてからです。親の介護をきっかけに、看護師の道を歩むようになりました。したがって、看護師としての経験そのものはそれほど多くはありません。しかし、免許を取得して総合病院で数年間勤務したあとはずっと老健施設で働いているので、介護の方面については、それなりの経験がありますし、自信もあります。

今回の転職は、私の人生のなかで3回目です。病院から最初の入居施設に転職をしたのは42歳の時で、5年間ほど働いていました。通勤途中に新しく入居施設がオープンすることを知り、オープニングスタッフとして働きたくて転職をしました。しかし、その安易な考えが大きな間違いで、結局、再度転職をすることになってしまいました。

初めて働いた入居施設は、中程度の大きさの施設で、和気あいあい、とまではいきませんが、比較的スタッフ間のトラブルが少ない職場でした。入居施設では看護師よりも介護士さんの人数の方が多いので、介護士さんたちとしっかりコミュニケーションをとらなくては仕事になりません。

病院では生活面のサポートも看護師が行いますが、入居施設では介護士さんが行うことになります。より身近に入居者と接する介護士さんたちは、入居者の異変により早く気が付くことが多いので、看護師は介護士さんたちとコミュニケーションをしっかりとりながら、入居者の情報を得て、的確な指示を出すことが重要です。

今思うと、最初に入職した施設は、そのコミュニケーションがとても取りやすい職場でした。その当時はそれが普通だと思い、転職して他の施設に勤めるまで、その点に気が付きませんでした。

より自宅に近い所に新しく入居施設がオープンすると知り、迷わず転職に踏み切りました。前の職場で特に問題を抱えていたわけではないのですが、オープニングスタッフという点にとても惹かれました。上下関係のない新しいスタッフ間で試行錯誤をしながら働く様子を想像して、単純に楽しそうだと考えたのです。

ところが実際は、自分が想像していたものとはずいぶんと違ったものでした。看護師の負担がとにかく大きいのです。トラブルが起こると、全て看護師が責任を負うような状況でした。経営者の考え方によってこんなに大きく違う、ということがはじめてわかりました。

大変な経験ではありましたが、入居施設のオープニング看護師として働いた経験は自分自身の大きな自信につながりました。マネジメントの勉強も多少でき、経験としては悪くなかったと思っています。最終的に、経営者と意見が合わず、転職することになりました。負担が大きい割に給料が少なく、負担ばかりが大きかったように思います。結局、その施設では2年間しか働きませんでした。

2.前の入居施設を退職してから、新しい入居施設に転職するまでの流れ

STEP1:転職先を探す

転職を決意した時点で、いろいろな求人情報に目を向けるようにしました。看護師の友人や元上司、介護士をしている友人に連絡をして情報を得るなど、ありとあらゆる情報網を駆使したつもりです。

STEP2:施設の見学をする

結局、自分でインターネットから探した施設を見学しました。一番自宅から近く、待遇が良かったからです。見学は他の見学者と一緒に行われました。事務の方に施設内を案内していただきました。忙しい朝の時間の見学だったので、施設内の様子がよくわかってよかったです。

STEP3:面接

面接では通り一遍のことを聞かれました。転職理由は正直に言うとネガティブになりがちですが、うまくポジティブな理由に言い換えることができたので、問題ありませんでした。

STEP4:採用の連絡を得て退職願いの提出

採用の知らせをいただいたので、すぐに辞表を提出しました。事前にどれだけの余裕をもって辞表を提出すればよいかを調べておくと、転職先との調整に困ることはないでしょう。

3.転職してみて感じたこと

入居施設は、施設の方針によって看護師の負担が大きく違うと感じました。看護師の待遇面では病院勤めの方が基本的には良いことが多いですが、仕事内容は決して単純ではありません。介護士さんはじめ、ケアマネジャーや理学療法士さんなど他職員と積極的にコミュニケーションを図る必要があります。

医療行為を行う機会が大幅に減ってしまうことは否めませんが、入居者に異変が起きたとき、判断をするのは看護師なので、幅広い知識と的確な判断力は必要です。そういった主な仕事だけでなく、施設によっては委員や雑用の仕事も加わります。

また、どこまでが看護師の仕事で、どこからが介護士さんの仕事だということをきちんと線引きしているかによっても仕事の負担が大きく変わってきます。介護職と看護職をきちんと分けてくれている施設の方が、人間関係はスムーズで働きやすいような気がしています。線引きがきちんとされていないと、やはり介護士さんは看護師も手伝うべきだと期待しますし、看護師は看護師がしなければいけない仕事を先に済ませたいと考えるので、どうしても対立してしまいます。

入居施設で働く場合は、事前に仕事内容をしっかり確かめることができると良いと思いました。残業についても、ほとんどない施設もありますが、病院と同じように多いところもあるようですので、転職前により多くの情報を集めておくことが大切です。

4.転職してみて「良かったこと・悪かったこと」まとめ

◎良かったこと(1):給料があがった

給料があがると、やりがいにつながります。正当に評価されていると自分自身で感じることもできますし、がんばろうと思う原動力になります。

◎良かったこと(2):人間関係が良くなった

人間関係が良くないと、精神的に辛いだけでなく、仕事そのものがスムーズに進まないので、身体的な負担も増えます。チームワークが必要な仕事ですから、人間関係の良さは大事なポイントになると思います。入居施設で働く看護師にとっては、看護師間だけでなく、介護士さんとの関係も重要です。

◎良かったこと(3):待遇がよくなり休日が増えた

待遇がよくなったということには、休日数の増加も含まれています。休日が増えて、趣味を楽しむ時間が増えたのがうれしいです。ゆっくり休むことができるので、仕事もがんばれる気がします。

△悪かったこと:看護師としてのキャリアが狭まる

病院から入居施設に転職することは難しくありませんが、入居施設から病院への転職は簡単ではないと思います。病院に再就職することは今の時点では考えていませんが、将来的に後悔するかもしれない、と不安になることもあります。

5.入居施設での看護業務は施設によって異なる

病院での仕事を辞め、入居施設で働くようになってから身体への負担は減りました。しかし、入居施設によっては、仕事内容は大きく異なるので注意が必要だと思いました。実際に、私自身が前回働いていた施設は、何をしても最終的に看護師の責任にされてしまうところで、看護師の負担が非常に大きかったです。

しかも、資格を持って働いている介護士さんの仕事内容もチェックしなければならず、看護師以外の仕事が増えます。また、お互いに相手に期待をするので人間関係もよくありませんでした。入居施設で仕事をしようと考えているなら、事前に仕事内容をしっかり確認をして、職場の人間関係がどうであるかを見ておくことをおすすめします。


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