【看護師のリアル転職体験談 74】大学病院の手術室からクリニックへ転職

1.上司からのパワハラでうつ病に。2年の休職で復帰先がなく…

私が今回転職したきっかけは、上司からのパワハラです。新卒で大学病院の手術室へ配属された私を待っていたのは、上司からの指導とはいえない、ひどいパワハラでした。

新人なのでわからないのが当たり前の状況であるにも関わらず、毎日「こんなことも勉強していないなんて、とてもじゃないけどオペに入れることはできないわ」と言われ続け、精神的に追い詰められた私は、うつ病になってしまいました。医師から休職を勧められ、そのまま2年間休職したことでだいぶ体調は回復したのですが、病院側からは「申し訳ないが、復帰先を用意することは難しい」と宣告されてしまいました。

そのため私は思いがけず、転職活動をしなければいけない状況となってしまいました。

2.前の病院を退職してから、新しいクリニックに転職するまでの流れ

私がその大学病院を選んだのは、お給料と福利厚生の良さからでした。そのため、転職にあたっては「2年もの休職期間があっても採用されるのか」「この水準と同じ職場が果たしてあるのか」という、2つの大きな不安がありました。

STEP1:相談できる人がほしくて、転職サイトへ登録

今回の転職において、家族や親友にも常に相談していましたが、看護師という特殊な環境を理解してもらえないため、とにかく今の状態を相談できる相手が欲しいと思いました。そこで、わらにもすがるような思いでまずは検索してでてきた、看護師専門の転職サイトへ登録しました。

そして、登録のためにかかってきた担当者さんからの電話で、気がついたら1時間も延々と今感じている不安や、転職に追い込まれた不満を思いっきり吐き出しました。私がやっとしゃべり終えた時、担当者さんがゆっくりと
「今思っていらっしゃることを全部お話いただき、ありがとうございました。〇〇さんがどういったことを今お考えで、どういったご不安をお持ちなのかがよくわかりました。〇〇さんが看護師として活躍できる職場が必ずあるはずです!ぜひ探すお手伝いをさせてください」と言っていただけました。その一言が本当に泣きたくなるほど嬉しかったです。

STEP2:退職=社会保険がなくなることに焦りを感じる

私が転職に焦りを感じたもう一つの理由。それは、社会保険がなくなってしまうことでした。私の両親が自営業をしていたこともあり、「仕事をしない期間がある=社会保険がない=将来受け取れる年金の金額が大きく減るし、健康保険料も格段に高くなる」と実感していました。

そのため、病院側から提示された退職月の翌月から転職先で働き始めなければ、と考えていました。そこで、転職サイトの方へ「社会保険がつながることを第一条件で転職させてください」とお願いしました。すると転職サイトの担当者さんは一言、私にこうおっしゃいました。

「転職活動において、一番してはいけないのが「焦り」です。お話を伺っていると、今〇〇さんはとても焦っていらっしゃるようにお見受けします。社会保険がつながることを念頭に置くのではなく、ご自身の体調にあっていて、長くお勤めできそうな職場を探すことが、一番大切なのではないでしょうか」その言葉にはっとした私は、改めてこの転職サイトへ登録してよかったと思いました。そして、この転職活動は思わぬ方向へ進んでいきます。

STEP3:パワハラをしていた上司がまさかの異動

転職先を探す私の元に、辞める予定の病院の総師長から急に電話がありました。なんでも、私の一件が手術室内で問題となり、主に私へパワハラをしていた上司が他部署へ異動になったというのです。

実は私以外にも、その上司からパワハラを受けていた人が複数いたそうで、その人たちからの訴えで、上司は異動になった、とのことでした。その人が私のうつ病発症の原因だったのですから、病院に残るという選択肢もあれば良かったのですが、総師長から「残って欲しい」という提案は最後までいただけませんでした。「この出来事もいつか、私にとって良い経験になるはず」と自分に言い聞かせ、私はまた転職活動に戻りました。

STEP4:私の実力でも受け入れてくれる就職先は…

転職活動を始めて2週間がたった時、担当者さんから一本の連絡をいただきました。それは私がそれまで全く考えてもいなかった「クリニック」への転職でした。

「クリニックというと経験を積まれた方が行かれる場所、というイメージをお持ちかもしれませんが、そのクリニックでは子育て世代の方が多く、ぜひ〇〇さんのような若い方をご希望されています。子育て世代の方々からしっかり技術や知識を教えていただける環境が整っているので、ぜひご紹介したいです」

信頼している担当者さんからお話をいただけたことで、私も前向きに考えなければと思い、まずは見学をさせていただきました。すると職員の皆さんが笑顔で迎えてくださり、直感的に「ここだったら頑張れそうだ」と感じました。そして私は、そのクリニックへ転職することを決めました。

STEP5:次の職場まで期間を空ける事なく、転職成功!

そのクリニックでは数ヶ月後の採用を考えていらっしゃったそうなのですが、私の「なるべく期間を空けたくない」という思いをくみ取ってくださり、無事にブランクなく採用していただけることとなりました。転職サイトの担当者さんもとても喜んでくださり、私は看護師として新たなスタートラインに立つことができました。

3.転職してみて感じたこと

「クリニックならばゆっくり仕事ができる」と思っていましたが、実際はかなり大変な部分もあります。採用理由でもあった「子育て世代が多い」というのは、裏を返せば当日突然お子さんの体調によって欠席する可能性が高いということでもあります。

例えば前日に採血担当と言われており、その準備をしてから帰宅しても、次の日出勤すると、急遽点滴担当へ変更されてしまう、なんてことも珍しくありません。そのため、実際にやってみなければわからないことはたくさんあると日々痛感しています。

4.転職してみて「良かったこと・悪かったこと」まとめ

今回の転職を通じて良かったこと、悪かったことは以下のようなことだと思います。

◎良かったこと:自分の能力にあった仕事ができていると実感

手術室では常にその場に応じた臨機応変さを求められていましたが、今のクリニックでは完全に行うことが分担されているため、私のように要領が悪い看護師であってもなんとか仕事をすることができています。何より、前職のようにパワハラをするような人が一人もいないので、とても仕事がしやすいです。

△悪かったこと(1):経営状態が心配

職場であるクリニックはまだ開院して日が浅く、1日あたりの患者さんの人数はとても少ないです。あるときには1時間全く患者さんがいらっしゃらず、職員みんなで待ちぼうけしている、なんてこともあるくらいです。そんな状態なので、この先経営状況が悪化してしまったら、私はまた転職しなくてはいけなくなるのではないか、という危機感は常にあります。

△悪かったこと(2):職場の雰囲気が合わない

見学当時は「とても暖かい雰囲気だな」と感じていたのですが、職員全員が10歳以上年上なので、話す内容がかみ合わないことがしばしばあります。お一人お一人はとても良い方なのですが、みんなで一緒にお昼を食べる時はやはり子育ての話が中心となってしまい、一人でぼーっとしていることも珍しくありません…。

5.体調を崩した人にはクリニックがおすすめ

看護師の転職先はたくさんありますが、やはり実際に働いてみないとわからないことはたくさんあると思います。

今回の転職において、私は少し焦ってしまっていたな、と反省しているのですが、実際に働いてみないとわからないからこそ、情報は少しでも多く収集すべきだったと思っています。ぜひ皆さんは転職時、少しでも多く情報を集めていただくことを意識していただきたいと思います。


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