【看護師のリアル転職体験談 46】クリニックから、官公庁の仕事へ転職

1.組合の仕事に嫌気が指し、転職を決意

念願だったクリニック看護師になってから3年が経った頃、私はそのクリニックでの仕事内容に嫌気がさしていました。より患者さんを身近にサポートしたいという思いから始めたクリニックでの仕事でしたが、勤め先の院長が社会的活動に熱心であり、職員である看護師にも組合の仕事などを分担させていたのです。

院長はそのクリニックでトップの存在なので、私たち職員は逆らうことができません。院長の奥様もそういった活動について熱心だったため、「うちの職員なんだから、やって当然。嫌ならば他に行ってもかまわない」という姿勢でした。その活動以外は申し分ない職場ではあったのですが、ついに我慢の限界を感じた私は、3回目の転職を決意しました。

2.前のクリニックを退職してから、新しい職場に転職するまでの流れ

これまでの転職は、職員数の多い病院であったため、比較的あっさりと辞めることができました。しかし今回の転職では、これまでとは違った苦労の多い転職となりました。

STEP1:まずは転職先の候補を絞る

今回、私はとにかく組合の仕事に対し、強い嫌悪感を抱いていました。そのため、なるべくならば公的な職場へ就職し、組合が強くなく、仕事に集中できる環境で仕事をしたいと考えていました。

早速、求人を調べてみると、今よりも給料はやや下がりますが、私が希望している市役所関連の場での仕事の募集があったのです!「これは運命だ」と感じた私は、早速その仕事への転職を目指すことにしました。

STEP2:院長夫人へ、離職の意志を伝えると…

転職先に目星をつけた私が次に行わなくてはいけないのが、現職を辞めるということでした。院長夫人はもともと気難しい性格だったので、私が離職したいと伝えると「あなたがずっと働きたいというから採用したのに、たった3年で辞めるのはおかしい」と叱責されてしまいました。

そして、「あなたの後継者が決まるまで、退職は待ってちょうだい。そうしないと、クリニック全体が回らなくなってしまうから」と言って聞きません。突然、離職の意志を伝えているという負い目もあり、結局「新しく採用者が決まり、申し送りできるまで、退職は保留」ということになってしまいました。

STEP3:想像以上に厳しかった採用試験

市役所での採用試験当日。私は正直に言って、「そんなに応募者もいないだろう」となぜか軽く考えていました。しかし実際に試験会場へ行ってみると、すでに数十人もの採用試験の受験希望者がいるではありませんか!中には単語カードを使い、試験対策を行っている方も。

「これは、場違いな場所に来てしまったかもしれない…」そう焦りましたが、後の祭り。結局、筆記試験や面接はボロボロ。特に面接では「あなたは本当に採用されたいと思われたのですか?」と言われてしまい、ガクンと落ち込んで帰宅。そして数日後、家には不採用通知が届きました。

どのような採用試験が行われるか、もっと事前に調べておくべきだったと後悔しました。

STEP4:なんとか非常勤として採用される

採用試験で大きな失敗をしてしまった私は、それからさまざまな情報を集めました。その中で「採用試験突破は難しいが、非常勤採用ならば、難易度は比較的下がる」ということを知りました。早速非常勤採用を探してみると、いくつか自分の条件似合う仕事を探すことができました。

試験も常勤採用に比べると難易度は低く、面接でも穏やかなムードの中、受け答えすることができました。そして無事に私は、非常勤として採用されることになりました。

STEP5:最後は法的な条件を提示することで、辞められることに

一方、クリニックの退職話はなかなか進みませんでした。夫人からは「後継者が見つかるまでは無理」と言われていましたが、近隣ではそういった活動に積極的なクリニックだということが知られていたこともあり、なかなか採用希望者は出てきませんでした。

次の仕事の初回出勤日から1ヶ月を切った頃、私は最終的に「法律的には、2週間前の告知で良いと言われているはずです。これ以上退職を止められるのならば、弁護士の先生へお願いするしかありません」と伝えました。院長夫人は焦ったのか、急いで後継者を探し出し、結局私が辞める1週間前に、新たな職員が採用されました。

私がクリニック内で請け負っていた仕事をその方へ引き継いで辞めることになっていたのですが、結局ほとんどが書面での引き継ぎとなってしまいました。
こうして、私はギリギリ退職することができたのでした。

3.転職してみて感じたこと

今回の転職を通じて感じたのは「タイミング」です。私がやりたかった官公庁の仕事につくことができたのは、たまたま求人が出ていたからです。後から知ったのですが、官公庁の仕事は欠員が出た時のみ公募されるため、どんなに仕事をしたくても、タイミングを見逃すと応募できないということもあるそうです。

実際に、同じく非常勤として働いている方の中には、1年間ずっと常勤採用される機会を待っていたけれど全く募集がなかったため、仕方なく非常勤になった、という方もいらっしゃいました。今回、私はとても運良く転職できましたが、ぜひ皆さんには私のような周り道はしないでいただけたらと思います。

4.転職してみて「良かったこと・悪かったこと」まとめ

今回の転職を通じて良かったこと、悪かったことは以下のようなことだと思います。

◎良かったこと:人間関係が良くなった

これまでのクリニックでは、とにかく院長夫人が人事などすべてを掌握しており、意見することは一切できませんでした。また、院長夫人のお気に入りの職員が、他の職員についてあることないことを夫人へ伝えていたため、人間関係はそこまで良くありませんでした。

でも、今の職場では40~60代と人生経験豊かな方がとても多く、毎日和気藹々と仕事をしています。官公庁というととてもお堅いイメージだったのですが、とても働きやすい雰囲気に、安心して働くことができています。

△悪かったこと:給料が大幅にダウン

非常勤採用された時点である程度覚悟していたことですが、転職後は手取りの給料が大幅にダウンしたという点は、転職して悪かったといわざるを得ません。

非常勤として採用された方の中には、5年間働き続けたことで、常勤雇用されたという方もいらっしゃるので、私も将来的には常勤採用されることを目指し、今は毎日節約しながら仕事を頑張っています。

5.あれこれ悩む前に、まずは行動!なんとかなるはず!

今回の転職について、私の両親は「なぜ常勤からわざわざ非常勤になるのか」と反対していました。「常勤になれる保証もない」と言うのですが、今は非常勤になっても毎日なんとか生活できていますし、何より人間関係が良く、官公庁らしくほぼ定時で帰れることなども考慮すると、毎日とても充実しています。
このように、あれこれ悩む前に、まずは転職してみるというのも、一つの方法だと思います。今回の転職について、唯一前職の引き継ぎが十分でなかったということに対して負い目を感じてはいますが、私が辞めた後も、そのクリニックは今まで通り営業していることを考えると、そのクリニックも結局なんとかなっているということなんです。

「私が辞めちゃうと、この病棟がまわらなくなってしまう」と退職を躊躇する必要はないと思います。大丈夫、きっとなんとかなります!あなたもぜひ、勇気を出して第一歩を踏み出してもらえたらと思います。


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