【看護師のリアル転職体験談 42】療養型の終末期ケアから療養型病院の回復リハ病棟へ

1.連日の看取り看護が辛くなり、別の看護の道を探るために転職

一般病院から療養病院の終末期ケア病棟へ転職してから、私は連日様々な看取りを経験しました。一般病院の時に思い描いていた終末期ケアとは違い、療養病院の看取りは家族に見守られながらのものから一人孤独に亡くなっていく方まで、様々でした。

そして自分は少しずつ、終末期ケアに自分が合っていないことに気づき始めていました。自分で希望した終末期ケアでしたが、毎日のように患者さんを看取ることが、精神的に辛いと感じるようになってしまい、ついには「出勤したくない」と思ってしまうまでになりました。

「このままでは、患者さんにも迷惑をかけてしまう」そう感じた私は、思い切って別の看護の道を探るべく、転職することを決めました。

2.前の病院を退職してから、新しい病院に転職するまでの流れ

終末期ケアをやりたいと意気込んで転職してきてから2年間、先輩方はいつも厳しくも優しく、私を指導してくださっていました。人間関係や就業条件などに不満はなかっただけに、本当に転職すべきなのか悩みつつ、転職活動を始めました。

STEP1:とりあえず、転職サイトへ登録

まだ完全に転職する、とまでは決めていませんでしたが、とりあえず「転職時期は未定」として、いくつかの転職サイトへ登録してみました。1つに絞らなかったのは、「複数登録しておけば、それだけ多く求人情報を見られるだろう」と思ったからです。でも、登録したことで私はそれからしばらくの間、大変なことになってしまいました。

STEP2:毎日のように来る電話&メールにうんざり

登録してからすぐ、転職サイトからは様々な連絡が来るようになりました。仕事をしているため、「連絡はメールで」と伝えていたはずなのですが、なぜか毎日どこかの転職サイトからは必ず電話が来ていました。

「メールにしてください」と一度伝えるだけでそれ以降はすべてメールにしてくれた転職サイトもあれば、中には「メールだけと伝えたはず」と言っても、「聞いてなかった」「知らなかった」と言いながら、毎日電話してくる転職サイトもありました。

求人を探す前に、私はこうして「1度電話しないでと伝えたら、それ以降すべてメールでのみ連絡してくれた転職サイト」だけ登録を継続させつつ、転職活動を続けることにしました。

STEP3:勧められたのは、意外なことに同じ療養型病院

改めて担当の方へこれまでの経過を伝えた時、担当者から意外な言葉を言われました。それは、「これまでのご経験をお聞きすると、私の個人的な意見として、〇〇さん(私)は回復リハとかあっているように感じます。回復リハならば看取りはほぼありません。今のお話からぜひオススメしたいです」言葉でした。

回復リハはこれまで全く考えていなかったので、お話をいただいた時は本当に驚きました。でも、「確かに私が今一番やりたいのは、回復リハかもしれない」とすんなり受け止めることができ、私は回復リハに希望を絞って求人を探すことにしました。

STEP4:新規開院の回復リハ病棟へ

回復リハに絞ったことで、たくさん合った求人を数件かに絞ることができました。そんな数件の求人の中で私が一番惹かれたのが、新規に開院する療養型病院でした。新規に開院するということは、自分たちで新しく1から職場を作り上げることができます。

早速担当者を通じて新規開院する病院へ応募をし、そのまま合同採用試験を受験。無事に採用通知をいただくことができました。

STEP5:研修日に合わせて退職日を設定してもらえて感謝

それまで務めていた病院の師長は、いつも私のことを気にかけてくださる方でした。私が看取りの看護について悩んでいることもご存じだったため、私が辞めたいと伝えた時も「やっぱり、そうだったのね」とすでに辞めることを知っていたかのような口調でした。

「ごめんなさいね、あなたを辞めたいとまで思わせてしまったのは、私の力不足よ」と言ってくださり、次の職場の研修が始まる前月の末日での退職を認めてくださいました。

送別会でも「新しい職場では、看護師としてのやりがいを見つけられるように頑張ってね」と励ましていただくことができました。こうして私は優しい師長に見送られ、新しい職場へと向かいました。

3.転職してみて感じたこと

今回の転職でまず感じたのは、「転職サイトも選ぶことが大切!」ということです。今はたくさんの転職サイトがありますが、自分に合うサイトを見つけることができれば、それだけで転職の半分はすでに済んでいると思うほど、相性は大切だと思います。

登録したばかりのころは、連日の電話連絡が本当に嫌で、出ることすらおっくうでした。それが嫌だという理由で、転職を辞めようかと思ってしまったほどです。転職サイトは吟味すべき!それが今回の転職での一番の教訓であり、感じたことです。

4.転職してみて「良かったこと・悪かったこと」まとめ

今回の転職を通じて良かったこと、悪かったことは以下のようなことだと思います。

◎良かったこと(1):お給料がUPした

今の職場はオープニングスタッフということで、今募集している求人条件よりもかなり良い条件です。中でも一番良いのが、お給料の違いです。これまでは夜勤を月7回やった金額を、夜勤月4回で稼ぐことができるのは意外であり、そしてとても良かったことでした。

無理して夜勤を入れなくても満足できる金額をいただけるようになったので、その点では体力的にも楽になりました。

◎良かったこと(2):休日が増え、プライベートを充実させられるようになった

条件が良くなったのは、お給料だけではありません。休日数も月10日と病院としてはかなり多いため、プライベートも充実させられるようになりました。
緩和病棟では看取りとなると日勤でも夜9時過ぎに退勤することが多くありましたが、今の回復リハはまずそういったことはありません。

そのため、仕事帰りにも予定を入れやすくなり、ずっと通いたいと思っていたスポーツジムにも通えるようになりました。

△悪かったこと(1):経営状態が不安定

今の病院の母体は企業なためか、毎月経営状態について事務から発表があります。開業直前に聞いていた営業目標よりも今はかなり下回っており、ボーナスも年数が経つにつれに少しずつ、でも確実に減らされています。

これまで病院=倒産しないので、自分が辞めない限り安泰だと考えていましたが、今は「今後この病院の経営は大丈夫なのかな」と不安になっています・・・。こんな心配をしなくてはいけないというのが、一番この転職で悪かった部分だと思います。

△悪かったこと(2):キャリアアップをできる環境が整っていない

上にも通じることなのですが、母体である企業は医療系がメインでないためか、看護師としてキャリアアップできる環境ではありません。資格取得の支援もありませんし、院内研修もありません。

より看護師として成長しなくちゃと考えているため、自費で研修等に出ていますが、これらもお金がかかるので、経済的負担が大変です。こういった環境が整っていないのは、自分にとって負担が大きく、よくない点だと思います。

5.優先順位をつけた上で転職活動をすべき

看護師なら、どこでも就職できると私はこれまで思っていました。そして、そう思っていたからこそ、これまで2回転職をしてきました。でも今こうして転職した経験を振り返ってみると、「本当に適切な転職だったのかな」と思ってしまいます。

もっと自分の中で優先順位や、「転職以外に解決方法がない」と思える状況でないと、転職はすべきではないと思います。「あのときこうすればよかった」と後悔する転職をしないためにも、ぜひ優先順位を考えた転職をしていただきたいと思います。


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